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なかもとと友かな

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ご存じアプリコット出版筆頭著者。 元AIM English Studio (大阪・堺市)主宰。 Learning World series、『キッズ英語絵本シリーズ』等アプリコット出版刊行物多数。 幼児・小・中・高・大学・大人と全年齢層の英語教育実践家で児童英語教師のカリスマ的存在。 APRICOT児童英語教師養成講座講師。Learning World 認定校スーパーバイザー。
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  • Vol.26  It’s not easy to write textbooks.        2016年3月

    鏡の中をのぞくとオバさんの顔が写っています。顔が年齢相応なのは仕方がないけれど、こんなに温厚な中本なのに、どうも眉間のしわが深くなったような・・・(苦笑)

     

    APRICOT主催の「児童英語教師養成講座」を受講していただいた方はご承知だと思いますが、私は児童英語教育ではSounds、Communicative Competence、そしてGlobal Awarenessの3つの要素を含まなければいけないと思っています。従来の、「英語とは何か」のみを教える教育では英語を使ってグローバルに活躍できる人材を育成することはできないと思うからです。語彙、文法などの知識やrhythm、pronunciation を楽しく教えるだけでは英語の運用能力は身に付きません。実際の場面で英語を使うには、ある文を教える時、その文の構造や機能だけでなく、実際の子供達を取り巻く社会、子供達の興味と結びついた文を提示し、その文を使って自己表現に結び付く課題(task)を作らなければいけません。それに加えて、その内容はいろいろな文化や価値観を持つ人々との交わりをよりスムーズにするためのGlobal awarenessに関連し、自己の思考能力を刺激し促進するものが望ましいのです。

    ・・・・と書いたり話したりするのは簡単だけど、実際に各レッスンの内容に反映させるとなると、テキスト作りはどんどん難しくなっていきます。そして中本の眉間のしわはますます深くなる・・・・・

     

    例えば不定詞の名詞的用法をどうやってテキストで扱うか。

    従来のテキストではだいたい次のように書かれています。

    「不定詞の名詞的用法とは不定詞を中心とした語句が名詞の働きをして、補語や主語、目的語になる」 ・・・・・(この意味を理解できる日本の中学生は偉い!!)

    次の文を書いて練習し暗記しましょう。

    My plan is to go to Tokyo tomorrow.

    To read books is fun.

    My father needs to see a dentist.

     

    日本の英語教育にどっぷり浸かっている私たちはこの例を見てどこがおかしいのか一見

    わからないと思います。これらの文を暗記し書く練習をすれば、英語の知識を得ることは出来ますが、英語を「使える」ようになるかは疑問です。そこで中本は眉間にしわを寄せて、どういう例文でそれを使ってどういう作業をさせれば、子供達は考え、自分の意見を伝えるためにこの文を使うようになるのかを考え始めます。考えついたのはこのような活動です。

    (対象:6年生、中学生 Learning World for Tomorrow改訂版の活動です。)

    【問題】agree /disagree またはacceptable/unacceptable かを考え、グループで話し合い、発表しましょう。

    to wear a school uniform every day.

    to clean our classrooms by ourselves.

    to have homework during school vacations.

    to dye our hair.

    to wear pierced earrings to school.

    to wear make-up to school.

    to join a club activity.

    to make our own lunch box.

     

    We agree toあるいはWe don’t agree to でもよいし、It is OK to… 、It is not acceptable to…  It is unacceptable to … We think it is acceptable to ….  To… is acceptable. などを提示して発表する。(補語、主語、目的語) その理由も考えて発表します。

     

    これらは日本ではNo good だけれど、国によっては普通のことです。日本では普通のことだけど、他の文化から見れば奇異に見える習慣もあることを学ぶことは大切です。お母さんがお弁当(lunch box)を毎朝作る習慣も他の国から見ると奇異に思えます。

     

    オーストラリアの友人にこの活動について話すと to go to school regularly も加えるべきだと言い出しました。「そうだった。オーストラリアでは手続きさえ取れば子供を学校に行かせなくても、親が自分の責任で家庭で教育する選択があるんだ。 日本でも選択肢があれば、様々な理由で登校拒否になっている子供達を救うことができるよね」「日本の親って、子供の教育を保育園とか学校に任せすぎじゃない?」などと友人と話がどんどん発展していきました。

     

    内容のある文や活動を提示し、「英語とは何か」だけでなく、その文を使って考えるきっかけを与える英語のテキスト、そして確実に定着もできる活動・・・などなど、まだまだ、眉間のしわは増えそうです。

    Vol.25 Even a pig climb a tree when flattered!? 豚もおだてりゃ木に登る    2016年1月

    昨日もらった元生徒からのメールに「あけましておめでとうございました」と書いてありました。 そういえばもう1月もあっという間に2週間以上が過ぎ、「新しい年があける」は過去形になってしまったのですね。年末年始は息子家族と沖縄ですごしました。「カプチのおばあちゃん~!」(私はカプチーノ(犬)のおばあちゃんではありません!!笑)と叫びながら走り回る孫に翻弄されたお正月でした。もう数年前から初詣では「良いことがおきますように」とお願いすることを止め、「どんなことが起こっても、それに笑顔で立ち向かっていく、明るさ(強さ)と勇気をください」とお願いしています。皆様にとって今年が有意義な年になりますように。

     

    PHOTO沖縄元旦 元日の沖縄にて。

     

    私の友人のJ さんは、とてもほめ上手です。オーストラリアから日本に来て30年。

    教材の執筆中、英語の使い方などでちょっと質問したい時の大事な助っ人です。ですから、私の原稿の最初の読者になります。でも彼女はいつも英語の訂正の前に“Wow wonderful!!  Where did you get this idea?  It’s amazing! Don’t tell me the idea came into your dream while you’re sleeping. Ha ha ha!” とありったけの言葉を使って驚いてくれます。 私も調子に乗って「ねっねっ!良いでしょう。今までこんなふうに文法を解説したテキストなかったでしょう!」と嬉しくなります。そして、また褒めてもらいたくて頑張ろうと心に決めるのです。先日彼女に日本の諺でEven a pig climb a tree when flattered.(豚もおだてりゃ木に登る)を教えたら大笑い。(注: Pigs might fly でそんなことありえないという言い方があるので、もっとわかりやすく言えばPigs might fly when flattered. でもいいと思います。

     

    皆さんよく御存じアプリコットの編集長新井氏もほめることに至っては天下一品です。編集者という職業柄、執筆者、デザイナー、音楽担当者、印刷会社などオーケストラの指揮者のようにすべてがうまく調和し、自分の思うままに動かす「飴と鞭の使い方」はプロなのは当然ですね。ただ誉めるというのはタイミングと場の雰囲気があるので、結構むずかしい。新井氏本人は「私は皆様に気を遣いながら生きていく小心者です」と言っていますが、いえいえ、なんのなんの。私が書き殴りの原稿を送ると「玉稿を拝受いたしました」と即、返信が返ってくるところはすごい。そして、“ぴらぴらの思い ”(前々回のエッセイ参照をひたすら隠し、「素晴らしいです。玉稿を拝受し身が引き締まる思いです」なんてメールが届くと、また「豚は木に登りだす」のです。

     

    本が出版されてしまった後、使っていただいている先生方にお褒めの言葉をいただくのは「ありがとうございます」以外何を言っていいのかわからなくなるので、とっても苦手な私。でも、出来たての原稿を温かく見てくださる人がいて幸せです。

    ああ、今年もおだてられて木に登らされるのだろうなぁ・・・。ところで、せめて”豚“からは卒業したいので、どなたか効果的なダイエットの方法を教えてください。

     

    IMG_0826 今、執筆部屋にある新井編集長のぴらぴら。

    Vol.24 Phonics (フォニックス)ってなんだ?    2015年12月

    英語教材、英語スクールのパンフレット、教育委員会の資料、英会話学校のスクール名に最近フォニックスという言葉を目にしたり、耳にしたりすることが多くなりました。

    児童英語教育成功のマジックワードのようなその扱いに、疑問を抱いてしまうのは私だけでしょうか。

    「フォニックスとはなんですか」とたずねると、 英語教育に従事している人なら大抵は「英語の綴り方と音の規則」だとお答えになるでしょう。そう“正解”です。 Wikipedia では次のように書かれています。 「フォニックス(英: Phonics)とは、英語において、綴り字と発音との間に規則性を明示し、 正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つである。英語圏の子供や外国人に英語 の読み方を教える方法として用いられている。」 

    ひらがな、カタカナ、アルファベットは表音文字ですが、ひらがな、カタカナは一字で一音節を表す音節文字であるのに対し、英語のアルファベットは、原則として1字が1音素・1単音を表す音素文字です。そして字(letter)の並び方によって、音が異なる場合が少なくありません。 英語の文字は、日本語のようにひらがな、カタカナ、漢字(表意文字)と多くの種類があるわけではありませんが、英語を母国語とする年長児、小学低学年児でも、読むこと(音読)するのに苦労する子供が多いのです。フォニックスは英語を母国語としていて、日常生活の中で、音として多くの言葉をすでに習得されている子供達が

    その規則を知って、音読できるようになったり、書くことがたやすくなったりするために有意義な結果を出しています。

     

    フォニックスの基本的なフォニックスのルールを次に記します。

    1. Every word must contain a vowel. The vowels are: a, e, i, o, u,
    2. When a syllable ends in a silent “e,” the vowel that comes before the silent “e” is long.    Eg: lake  kite  rope  use:
    3.  When a one syllable word ends in a consonant and has only one vowel, that vowel is short. Eg: mat, red, fish, rug, pink
    4. When a syllable has 2 vowels together, the first vowel is usually long and the second is silent. “when two vowels go walking, the first one does the talking.” Eg: “rain, meat, coat, bee, tie snow
    5. Qu are always together. Eg: queen, quarrel, quick, quiet
    6. When “g” is followed by “e, i, or y,” it usually has the soft sound of “j.” Eg: gym
    7. When “c” is followed by “e, i, or y,” it usually has the soft sound of “s.”Eg: city, cent
    8. When 2 consonants join together and form one new sound, they are called ‘consonant digraphs’. They count as one sound. Eg: “ch, sh, th, ph, wh”.

    これを読むと、たしかに規則だということがお分かりでしょう。 しかし、日本では、アルファベットの持つ音を教えることをフォニックスだと勘違いしてい場合が多く見受けられます。 音素文字としての個々の音を教えることは大切です。 A a,a,a apple, B, b b bear など アルファベット文字の名前を教えるだけではなく、音を教える方も重要です。(アプリコット出版の英語絵本abcd Chants参照) が、それはフォニックスではありません。英語の音の教育です。 ですから、フォニックスを教えて発音が良くなるとか、英語が話せるという考え方は正しくないでしょう。

     

    d-2d-1-1

    dで始まる語彙5つと、A dinosaur dancing in a dark night. の文が印刷されています。

    ♪♪左ページ:Big d, little d, ddd, dog, doll, ddd. dance, dark, dinosaur.  

           A dinosaur dancing in a dark night.  (チャンツde絵本Vol.1 abcd Chants より)

    聴いたことを正しく再生する素晴らし能力を持っている幼児、小学生低学年児には、規則を学習させるより、しい音を聞かせる方がよほど重要なのです。早期英語教育で発音がよくなるのはフォニックスではなく、音のシャワーを浴びるからです。 ましてや、フォニックスを教えるために新しく英語の語彙を教えるなんて本末転倒です。

     

    そして、もっと重要なことは、英語を音読できることは、一つのステップかもしれませんが、英文から情報を得て、そこから自分の考えや意見を構築して、人に書いたり、話したり、又は人の意見を聞いて話し合う力の育成がもっと重要なのです。 幼い子供には無理だって? そんなことはありません。 幼い頃から、英語を規則のかたまりとして教えるより、自己表現としての手段として教えることによって、中学生、高校生になると英語を読み、書き、聴き、話すことから人とコミュニケーションがとれる人材が育つのです。

    フォニックスがいけない訳ではなく、言語としての英語を十分に身に付けて、読むことに興味が出てきたときに、時間をかけすぎずに導入することが大切です。

     

    フォニックスを小学校1年から導入して、小学校6年で英検3級目標なんていう教育方針を掲げている市、フォニックスを通してコミュニケーション能力向上なんて文字を見るたびに私は首をかしげるのです。

     

    ■フォニックスの「ちょうどいい」教え方はコチラから (アドバイスBOX 教材選びのコツへ!)

    Vol.23     ことばはむずかしい。 2015年10月

    大学での講義やアプリコット出版主催の「児童英語教師養成講座」、その他いろいろな機会に講演及び講義をさせていただくことがありますが、その度に、自分の考えを正しく人に伝えることの難しさを実感します。人はあることを聞いても、自分のこれまでの経験を通じて理解しようとします。講演を聴いてくださっているさまざまなback groundを持つ皆さんに、どのような言葉や説明、図、例を示して話をするとわかってもらえるのか悩み抜きます。 講演でも講義でも話すことが目的なのではなく、皆さんに理解していただくことが目的だからです。特に、それまでみんなが当然と思っていたこと(私の場合は英語教授法)の定石を崩し、新しいことを示す時、その難しさを痛感します。それだけに、聞いてくださっている方々の目が急に輝き、「あぁ、そういうことだったんだ」と大きくうなずく顔を見たとき、本当に嬉しくなるのです。

    zentai-egao   nakamoto-up1-2

     

    日本の英語教育が効果を出していないのは、教師のみならず、誰もが周知しています。 でもどこが間違っているのかが具体的にわからない。しかし、どこが間違っているのかがわからないと改善のしようがない。私は、英語テキスト(Learning World シリーズ)の著者として、従来の日本の英語教育の問題点を一つ一つあぶり出し、なぜ間違っているのかを分析し、改善案を示し、それを皆さんに理解していただくことが自分に与えられた仕事だと思っています。

     

    日本では英語を教える時に、“What is English”つまり、英語とはどんなものなのかを教え、「英語とは言語であって、コミュニケーションや思考の手段であること」を教えてきませんでした。私がたびたび講演でお話しする例を2,3挙げてみましょう。下記の問題は中学校でよく出てくる問題です。

     

    ■次の文を否定形にしなさい。

      ・Tom’s mother likes hamburgers.

      ・My sister lives in Hokkaido.

      ・Mr. Brown plays basketball.

      ・Mrs. Smith speaks English.

      ・Jim and I want a new computer.

     

    この問題のどこが悪いのでしょう。 三人称単数現在の動詞の定番の問題が並んでいますね。

    しかし、この問題は英語の規則のdrill であって言語の練習ではありません。解答者はトムのお母さんがハンバーガーが好きかどうか知らないし、ましてやTomってだあれ?

     

    三人称単数現在の動詞の問題を出すなら次のように出すと、否定形にする必然性があります。

    次の文を、否定文にする必要があれば変えた文を、変える必要がなければその文を書きなさい。

    ・My mother drives a car.

    ・January has 31 days.

    ・The sun goes around the earth.

    ・A male mosquito sucks human blood.

    ・The sun rises in the east and sets in the west.

    ・The school year starts in April in Japan.

    ・The school year starts in April in Australia.

     

     

    次に関係代名詞の問題。

    ■次の2文を関係代名詞を使って一つにしなさい。

    The man is our new English teacher.

    He is wearing a black cap.

     

    よくある問題ですね。 しかし、2文を1文にする必然性がありません。

    この文を次のように変えたらどうでしょう。

    A: The man is our new English teacher.

    B: Which one?

    A: The man who is wearing a black cap.

    B: Oh, I see.

     

     

    次に、高校生くらいのlistening (または readingでも可) の問題を例に挙げましょう。

    『Headway 2』(Oxford University Press) の中から文を引用しました。

    My uncle owns a general store in a small town north of Boston.  The store sells a lot of things― bread, milk, fruit, vegetables, newspapers, tools, videotapes― almost everything!  It is also the town post office.  The children in the town always stop to buy candy or ice cream on their way home from school.

    My uncle doesn’t go out of town very often.  He doesn’t like to drive, so once a month he goes by bus to the next town and has lunch at a nice restaurant with some friends.  He is one of the happiest men I know.

     

    ■従来の設問

       1.Where does the uncle live?

       2. What does the store sell?

          3. What do the children buy at his store? 

          4. Does he drive a car? 

         5.  How often does he go to the next town?

         6.  Why does he go there?

    He is one of the happiest men I know. の文章には関係代名詞が省略されています。

    正しい関係代名詞を入れて文を書きなさい。といった問題が従来の問題でした。でも、普通これを読む生徒は、このおじさんが何を売ろうが、どこに住もうがあまり興味がありません。ですが、このスクリプトの問題を次のようにしたらどうでしょう。

    Do you think he is happy, too?  If you think so why?

    この質問で初めて生徒はこの文を自分に関係する文だと気づき、その理由を説明するために内容を理解し覚える必然性が生まれるのです。

     

    限られた例でしたが、従来の英語教育の問題点(落とし穴)とその改善方法の一端をご理解いただけましたでしょうか? あまりよくわからなかった?…ごめんなさい。どう説明したらご理解いただけるか、また頭を抱えて悩み続けます。ことばはやっぱりむずかしい!

    Vol.22  忘れてはいけない子供達の能力  2015年9月

    前回のエッセイで書いたように、日本には、日本にしかない英語の教え方があり、英語教育が効果的に行われていないことを大勢の人が解りつつも、そのConservativeな壁は相当厚く、私はアプリコット出版と共に20年以上この壁を(ベルリンの壁がある日、崩壊したように)崩そうと努力しています。

     

    Conservative な厚い壁の一つは、input の重要性を説く先生方があまりにも多いことです。特に児童英語教育におけるinputの重要性についての講演、発表が多いのには驚きです。

    まさにInput 信仰です。小学校に英語教育が導入されるようになり、多くの先生方が中学生や高校生、大学生に比べて、小学生の語彙や音を憶える速さにおどろき、これは良いことだとわかったとばかり「幼いほど英語を憶えやすいのでinputが重要だ」という趣旨のことを説き始めます。 それに伴って歌やお遊戯、リズム、カルタ取り、伝達ゲームなど多くの子供が喜びそうな input のための活動が紹介されます。もちろん、子供達のそのような能力は大切ですが、幼児児童英語教育をずっと経験してきた者にとって、それはあたりまえのことなのです。 幼児期から英語を聴いていると、発音は自然にnative に近いものになりますが、so what?

    単語や文を聞かせたり、暗記させたりするだけでは、本当にコミュニケーションが英語でできるようにはならないことがさまざまなところで立証されています。カナダのイマ―ジョンスクールでも、先生の指示や話す内容はほぼ理解できるけれど、生徒同士のコミュニケーション、生徒からの発話はインプット教育だけでは導けないという報告もあります。

    先日、電車の隣に座っていた大学受験生と思われる女の子、アルファベット順に並べられた英語の語彙をひたすら順番に覚えている姿に違和感を感じました。英語の単語を単体で覚えて何のためになるのでしょう。 例えば、扉: door、鍵: key、 開ける:open という言葉を暗記してスペルを憶えても、「ドアのカギを開けて!」 「ドアのカギをしめなさい。」とは言えない。 水:water、   花:flower を憶えても「花に水をやる」とは言えないのが現実です。

     

    幼児、児童英語教育において見逃してはならないことに、中学生には無い子供達の大切な能力があります。それは「伝えたいことがあれば、子供達は文の構造をはっきりと理解していなくてもそれを使うことができる」 という能力です。

    古い例で言うと、戦後間もなく子供達は Give me chocolate. の意味や文法を知らなくても、give  me が2語であることすら知らなくても、こう言えばチョコレートを手にすることができることが解っていました。同様に、May I go to the bathroom? はおしっこに行きたいときに先生に訴える言葉なのです。

    伝える、伝わること、言語には使う reason があることを示すことが大切で、子供達はそれを受け入れる能力を持っているということです。 そこが中学英語と大きく異なる点です。

     

    ですから、児童英語教育は、言葉を使ってやり取りしなければできない課題(task)を提示し、「ごちゃごちゃ考えずにまず、使ってみようよ!」から始めることができる唯一の年齢で、その点を見逃してはいけないのです。

    勿論その課題は子供達の目線で、子供達の興味のある内容を選ぶことが大切です。

     

    その課題を説くための語彙や文の提示は必要ですが、 まず、使って英語のやり取りの面白さを体感させます。 語彙や音、リズムの定着のための歌やチャンツ、Drill はその後です。 それが言語を学ぶ順序であり、児童だからできる順序なのです。

     

    公立小学校における英語教育、単語や文をゲームや歌で楽しく”教える“ ことは、比較的簡単なので、input 信仰が根強い支持を得ているのだと思いますが、まず”使う”ことが大切で、幼児、児童はそこから入っていける唯一の年齢なのです。

     

    ラーニングワールドシリーズはこの考えを基礎に構成されています。

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