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なかもとと友かな

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ご存じアプリコット出版筆頭著者。 元AIM English Studio (大阪・堺市)主宰。 Learning World series、『キッズ英語絵本シリーズ』等アプリコット出版刊行物多数。 幼児・小・中・高・大学・大人と全年齢層の英語教育実践家で児童英語教師のカリスマ的存在。 APRICOT児童英語教師養成講座講師。Learning World 認定校スーパーバイザー。
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  • Vol.16 “脱immature” クルーズ編        2015年3月

    2月初旬に早々と大学に後期の担当講義の成績を提出し、アプリコット出版の新井編集長に丸4日、拉致され原稿を何とか書き終え(?)、LAからクルーズでメキシコへ行ってきました。

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    大きなラゲージを持っての移動が年々面倒になり、最近はもっぱらクルーズに凝っています。

    バンクーバーからアラスカ、ドイツのパッサウからブダペストまでのドナウ川クルーズ、地中海、エーゲ海クルーズ、スイスからオランダまでのライン川クルーズ、イギリスの田舎のcanal のnarrow boatと今回で6回目になります。船は、レストラン・バーが10箇所ほど、プールが5箇所ほどパターゴルフ場、バスケットボールコート、スポーツクラブ、カジノ、野外映画、劇場、イベントホール などの設備のある18階立ての大型船です。(“ほど”と書いたのは9日間乗っていたにかかわらず、最後まで把握できなかった。。。)
    乗客3800人中、日本人は私たち2人だけでした。クルーズというとタイタニックのような上流社会の豪華客船が思い浮かびますが、実際は「動くグローバル老人ホーム」です。おしゃべり好きのretired族のカップルが世界中からやってきます。ですから、breakfast, lunch, afternoon tea, dinner のテーブル(8人席)につくやいなや、臨席の人たちとの自己紹介が始まります。話をした人だけでも、アメリカ人・ドイツ人・スイス人・イギリス人・カナダ人・オーストラリア人・ニュージーランド人・中国人・タイ人・マレーシア人・フィンランド人・メキシコ人と様々です。旅の話、現役の時の仕事の話、孫の話、日々の暮らしや物価の話と話題は尽きません。Formal Dinnerの夜は、男性はダークスーツ、女性はドレス姿で目いっぱいおしゃれし、男性はladyを一層大切に扱います。80歳代とおぼしきカップルが楽しそうにダンスする姿はとても素敵です。
    アメリカでは高校でも junior prom や senior prom があって、紳士、淑女教育を受ける機会がありますが、日本では社交の場で臆することなく、様々な話題を英語で話せることを目標とした“大人になる”教育の機会が少ないのは残念ですね。 「日本人って同じクルーズシップに乗っていても、いつも添乗員の指揮の元でグループで固まって行動して、他の国の人と友達になろうとしないのはなぜ?」と聞かれました。

    個々に責任を持って行動し、積極的にコミュニケーションを楽しむ人は少ないようです。

    「脱 “immature ”」  これが今後の課題です。
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    追記: 編集部の南部真生さんいわく:「メキシコまで行かれるなんて、本格的な“逃亡”ですね(笑)」

    Vol.15 ラーニングワールドシリーズと私

    あしかけ30年にわたる英語教育の中で、私は、幼児、児童、中学、高校の垣根を取り除き、常に“使える英語”を教えようとしてきました。 「なぜ、日本人が英語を使って国際的にコミュニケーションするのが苦手なのか」、「従来の英語教育のどこが間違っているのか」を探り、その日本の英語教育をどうすれば、もっと楽しく、効率良く英語を言語として習得できるのかを考え、実践し、試行錯誤を繰り返してきました。
    ラーニングワールドは、その中から生まれた全8巻のコースブックです。 WELCOME to Learning World PINK Book からTomorrow まで、執筆の都度、実際に教えている目の前の生徒一人一人の英語が少しでも進歩するようにと子ども達の顔を思い浮かべながら、書き重ねていきました。出版社の営業会議からではなく、現場から生まれたテキストです。1.LWシリーズ 「教える」という作業は、与えられた教科書をこなすことではなく、生徒全員が聴く、話す、書く、読むという4技能を使って、実際の場面で英語でコミュニケーションできるようになって、初めて「完了」するものです。 そう考えますと、英語の先生で英語を「教える」ことを「完了」した先生は何人いらっしゃるでしょうか。 6年間の英語教育の無駄を省き、もっと効率的に教えるべきです。

    PISA (国際学習到達度調査)Program for International Student Assessment によると、学力とは「学校での学校カリキュラム(知識)の習得ではなく、学校で得た知識や技能を実生活で 活用できる能力、人生のさまざまな場面で遭遇する課題を解決する能力」であるということです。

    ラーニングワールドシリーズは、英語を使う活動を第一に考えています。 英語の授受がなされて初めて解ける課題を与えて「英語を使う」体験をし、その後、チャンツや歌を使って、ターゲットの語彙や文の定着を図ります。次にターゲットの文や語彙を使って自分のことを伝える英文作りと、それを口語で相手に伝える練習があります。その過程で、子ども達は自分の考えを持ち、まとめ、相手に効率よく伝える方法を学びます。

    日本の英語教育が上手くいっていないのは、国民みんな承知のことでしょう。 既成の流れを変えるのは、むずかしいことですし、勇気のいることだと思います。 しかし、従来のパターンプラクティス、部分訳、書き換え問題から脱却し、言語教育としての英語教育に新しい一歩を踏み出すのは、私たち教師ひとりひとりなのです。「教師」という職業は手を抜こうと思えばいくらでもできる一方で、真剣に捉えると、やるべきことは限りなくありますね。
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    今回、アプリコット出版のホームページリニューアルにあたって、今までのメルマガに載せていただいた、私が感じたり、考えたりしたことを書いたエッセイを手直ししてバックナンバーとして載せています。合わせて一読いただくと幸いです。

    Vol.14 キッズ英語絵本シリーズ(全10巻)に託した想い 

    アプリコットキッズ英語絵本シリーズ(Picture Books)には、各巻にターゲットの文や語彙が設定されていて、繰り返しが多く、本を読み終えるまでに、ターゲットの文が自然に口から出てくるように構成されています。
    ストーリー展開の場面(situation)にあった英語が身につくのが絵本の魅力です。同時に、このシリーズには、子ども達の自尊心(self-esteem)を高めるメッセージが各ストーリーに入っています。 言語学習には自分を正しく認め、他を受け入れることができるself-esteemの向上が必須だと考えるからです。
    今回は第10巻”What’s this?“に託した私からのメッセージについてお話しましょう。

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    この絵本は、いろいろな小動物から見た一本の木が題材になっています。木の根元にいるリスは、「これは洞穴だ」と言い、枝の上にいる蛇は「橋」だといい、夏にいる虫は「いいや緑のカーペット」だと言い、秋にいるカマキリは「緑ではなくてオレンジ色のカーペットだ」と言います。冬に空から見た鳥は雪が積もった木を見て「綿菓子」だと言います。

    「木を見て森を見ず」という諺は、部分だけを見て全体を見ないことを諫めていますが、この絵本で伝えたかったことはそうではありません。私が伝えたかったのは、これらの動物達がみんな「間違ったこと」を言っていないということです。それぞれが自分の立場、目線で「それは何か」と一生懸命考えているので、答えは違っていても、みんな正しいのです。

    ある物事、ある出来ことには、一面だけではなく、いろいろな面があり、それを見る人の立場や経験そして、偶然的なcircumstanceによって見え方が異なります。

    経験が未熟な人だから誤った見方をする、ということではなく、 未熟ゆえに、その人にしか見えない見方があるかもしれません。逆に、知識がたくさん入りすぎて見えなくなるものも、たくさんあるのです。

    あなたの生徒が“あなたの考える「間違ったこと」を言った時、少し止まって考えてください。どうしてその子どもがその結論に達したかを。もしかして、その答えの中にあなたが見ることができない”宝石”が隠されているかもしれません。あなたの周りの人があなたと異なった意見を主張した時も、少し考えてください。
    その人の経験、知識、環境、立場を。 もしかしたら、その人の考えはあなたと違うけれど、あなたの意見と同じように正しいかもしれません。

    絵本10巻の「あとがき」に書いてあるメッセージと少し違うって? これを、わたしが、年齢を重ねたための「成熟の過程」ととられていただけると幸い(!?)です。

    Vol.13 APRICOT REUNIONのつどい  2013年3月

    2000年にアプリコット主催の児童英語教師養成講座が始まり、本年で13年。 修了生も200名を超えました。第1回目から講師を務めさせていただいています。その初期の講義内容をまとめたものが、『実践家からの児童英語教育法』(2004年)全3巻です。私の持論である「レッスンには“言語目標”だけではなく、“コミュニケーション育成のための目標”を必ず設定しなければ使える英語は習得できない」を具現化し、本の中で紹介した活動はすべて“言語目標”と“コミュニケーション能力育成目標”の両方を持つように構成しています。

    大学でも児童英語教育の講座を持ちますが、私の児童英語教師養成講座は、受講対象者がプロの先生でも、大学生でも、必ず「日本の英語教育の失敗の要因」の分析のブレインストーミングから始まります。
    ただ単に幼児、児童のための楽しい歌やゲームを教えても、 中学・高校・大学の英語教育の失敗を理解し改善方法を考えることをせずに小学生に英語を教えても、失敗の教育を早めるにすぎないからです。
    毎回、受講の皆さんが結論づけるTOP3は次の3つです。

    1. 言語としての教育がなされていない。
    2. 英語を話せない(運用できない)先生が多い
    3. 英語の必然性に対しての認識が低い

     

    講義はその後、言語の教え方、教師のあり方、評価等に進んでいきます。

    今年度はAPRICOT PLAZAの日に、東京と大阪で「児童英語教師養成講座」修了生のREUNION & Learning World 認定校の先生方との親睦会が開催されました。

    久々にお会いした先生方は、皆さん第一線で活躍されていて、嬉しい限りです。養成講座終了後、大学院に進まれTESOLの修士を取った方が多いのにも驚きました。その中で大阪、東京共に3人の先生方に、シンポジウム「私の英語教育と今後の英語教育の在り方」のパネラーとして参加していただきました。
    東京のパネラーのお一人、土肥妙子先生は日本の英語能力についての意識の低さをデータを示して分かりやすく説明してくださいました。
    ・韓国のサムソンの管理職に求められるTOEIC点数は920点、
    ・日本のSONYの 管理職に求められる点数は600点。
    ・サムソンの新入社員に求められる点数は900点(求めるTOEIC スコア一覧表(2011年1月版)より)。

    一方、2005年7月18日付の読売新聞によると、TOEIC 730点以上は中学英語教員で8.3%、高校の英語教員16.3%だそうです。
    また、東京・大阪会場共にパネラーを務めて下さった石川県の英会話学校イエローハウスのKierryn Bowring先生は、ご出身のオーストラリアの公的学校の教師研修制度と比較してお話しされ、 学校での雑用を事務のプロに任せ、先生方の担当科目の自己啓発、スキルアップの研修の必要性を提案されました。
    日本の英語教育はまだまだ改善の余地がありますね。

    Vol.12 いじめ問題 その2    2013年1月

    今年も、教え子達からの子どもの写真入りの年賀状がたくさん届きました。あのやんちゃだった子が、赤ちゃんを抱いてにっこり写真の中で笑っていたり、 悩み多き少女が5人のお母さんに! みんな、「それぞれ」 立派なお父さん、お母さんになっている姿を頼もしく嬉しく思います。 一方で、入試のためお正月どころではなかった生徒、結婚して初めて2人でお正月を迎えた人。元旦から終日仕事だった人。一人でお正月を過ごした人、大勢の親戚と一緒に過ごした人、皆さんそれぞれのお正月を過ごされたかと思います。

    私は、この “それぞれ(each)” という言葉がとても好きです。私たちは、それぞれみんな異なった生活の中で、それぞれの価値感を持って生きています。それは優劣ではなく、個性であり、決して一つの基準で判断されるものではありません。
    自分(他人)や自分(他人)の環境がより優れている(より劣っている)と感じるのではなく、人とは異なっても、それ自身を肯定的に受け入れることが、本人にとっても周りの人にも本当に大切なことです。

    特に、それぞれの生徒を成長させることが目的である教育現場では、100人いれば100通りの教育的目標や指導法があって良いはずです。
    大阪市立桜ノ宮高校の体罰が原因で生徒が自殺した悲しいできごとが世間で騒がれています。マスコミをはじめ、多くのメディアで体罰の是非が取り上げられていますが、この問題は体罰だけの問題なのでしょうか。

    教育の目標はその個人の成長です。 教育の一面として、生徒を脅し、辱め、追い詰めて、教師の思うように生徒を動かすことが肯定されていることが危険です。体罰もいけないけれど、言葉の暴力、態度の暴力は、もっと生徒を追い詰めてしまいます。体罰だけがいけないという一つの基準ではなく、教育現場では、生徒を追い詰めず、生徒が自信をもって前に進んでいける指導のできる人間が、プロの教師です。

     

    教育者として給料をもらっている限り、自分の基準を押し付けず、それぞれの生徒に一番適切な指導法を見つける能力が、教師には必要です。体罰が法律違反だからいけないという単純な Yes or No ではこの問題は解決しないでしょう。

     

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