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アドバイス集

英語上達の道に近道はありません。目的を持ち、子供達の現状を的確に把握することも大切です。

児童英語教育のススメ— ずっと続けることの意義を感じて —

21世紀に生きる日本の子供達が国際社会で日本人として責任を果たし、相互理解できるために英語教育が果たす役割は多大です。
単に英語の知識を増やすことを目的にしていては、今までの英語教育の二の舞になってしまうことでしょう。単なる学校の教科の1つという捉え方でなく「言語教育」を日々実践することは、総合的に人間形成に大きく関わる大事業といえます。
言語習得のいろいろの過程が子供達に与える影響は無限です。子供達の知的好奇心、発達段階を考え、気長に成長の経緯を見守ることが大切です。この大事業に参加し、子供達の豊かな未来へのお手伝いをしていきたいものです。

上達する指導法とは?

導入期に聞くことを軽視してはいけません。 言語習得は「聞く、話す、読む、書く」の順に積み重ねていきますが「聞く」を軽視することは英語を言葉と位置づけていないに等しいことになってしまいます。 できるだけ多くの英語を聞かせ、その間「読む」「書く」の能力形成を焦らないことです。文法的な誤りを逐一指摘するのも絶対しないことです。 聞くことによって子供達はイントネーション、発音、言葉の順序など言語のルールを漠然と、しかし確実につかんでいっています。 この時期に楽しい内容の英語をたくさん聞かせてあげてください。

上達の近道は?

次に大切なことは、子供達にいつも何か知りたい、伝えたい、という気にさせて、生活に即して常にコミュニケーションしていくことです。 毎年の教材選びも大切ですが、毎日の先生の子供への接し方も大事です。そして、気を長く持って指導にあたる。これがどの年齢の子供達に対しても重要です。

実は、英語の上達に近道と呼べるものはないようです。

生活に即してコミュニケーションしていく、つまり「英語の世界で生活する疑似体験」ですから、先生方にとって慣れないことかもしれません。 子供達は何を自己表現してくるかわかりませんから、この際何もかも知っていようとするのをやめて一緒に考える。一緒に学ぶ。 つまり子供達の自己表現をうまく引き出す先導役になってあげてください。 最近よく言われるfacilitatorという言葉は、先生方の役割として大切とされる先導役を意味しています。

児童英語教育開始時期は?

今や、ゼロ歳からの英語教育を謳う英語学校も少なくありません。 児童英語を研究する学会でも9歳までに始めた方が英語特有の発音をそのまま覚えるので発音もいい、などと言われています。 実際に何歳までに始めなければいけない、という絶対的な年齢はありません。 興味があれば何でも模倣し、飽きずに繰り返す、聞こえた通りにどんどん発声する、という特徴を考えると、幼稚園―小学校低学年のうちに始めることをお勧めします。

どうやら子供は大人が思うよりずっと言葉に敏感です!

子供達は身近な人々の言葉を意識的に、また無意識に聞くことから始まり、それを次々に模倣していきます。 たくさんの英語を聞くことによってやがてポツリポツリと話すようになります。 10歳以上になると日本語にない発音は、すでに知っている日本語の音に近づけて発音したり頭で理解しようとしてしまいますが、 幼児期には聞いた音をそのまま真似て発音します。そのため、幼いほどリズム・発音ともに英語の発音に近く、忘れにくいというメリットが存在するのです。

先生方へ

幼児期の言語習得の場合、教えるというより、常に生活に英語を存在させることが肝心です。 たくさんの英語に接する機会をもつ。これが幼児期のポイントです。 頭で考えて「記憶する」という現象はまだ起こらない年齢ですので「間違い」という観念もありません。 英語が実に楽しく興味津々の対象であればまずは成功です。 児童英語教育で先生方が悩み始めるのは、英語歴2,3年を経た小学校高学年にさしかかる頃からで、この頃になると子供達の年齢差、 個人差などを熟慮しなくてはいけなくなりますが、最初は自分も一緒に楽しむつもりで始めてください。

知らない言葉を覚えるのは緊張します。でも楽しいメロディに「歌詞」として英語がついているだけで、グンとインプットしやすくなります。

歌で教えるとなぜいいの?

知らない言葉を覚えるのは緊張します。
でも楽しいメロディにのせて「歌詞」として語彙や文法が入っていると・・・

子供達は「歌を歌っている認識」のまま変な緊張ナシで覚えられるので、 語彙や文法がメロディと共に記憶されやすく、いざ、英語が出てこない時にも、 歌を口ずさむだけで思い出せるという特徴があります。
つまり・・・
「覚えやすく、忘れにくい」というわけです。
歌で教えると「出す声が大きくなる」「くり返しが苦にならない」 「クラスの雰囲気が活発になり、集中しやすい」など、その効果はやはり大きいといえます。

本当に「英語が読める!」と感じるのは教科書以外の英語を読んで内容がわかる時でしょう。

英文を読んで、内容を把握することを目的としているのが多読です。多読では、知らない語彙があっても意味を類推しながら読んだり、内容に興味を持って読むことが大切です。負担にならないように、導入は単語の語彙数や文の数が限定されていて、辞書を引く必要のない薄い本から読み始めましょう。単文から重文、複文へと徐々に移行していくように構成されている多読用の教材を「継続して」読み、意味がわかるようになることで、読む力と読む楽しみが身に付きます。
レッスンの最初に多読タイムを設けて、各自1~2冊読んでいくとよいでしょう。
クラスの子ども達全員が揃うまでの間に、1冊読めてしまうという声も届いています。多読教材: Springboardシリーズは全18レベル。1レベルに8冊の薄い本が入っています。CDは別売です。

子供達に英語を読む力をつけさせるには
  1. 非常にやさしいレベルの本から読み始める。(まずは「読める」実感が大切!)
  2. 1冊ずつ自分のペースで、楽しめる範囲で読み進める。
  3. 未習語を1語1語調べるのではなく、わかる言葉をつなげて類推しながら読む。

が大切です。
「外国産の本が読めた!」は子供達の自信ややる気につながります。

今や、英語のインプットの手段として、有益であるとだれもが認める「チャンツ」。なぜいいの?

チャンツはもともとアメリカやカナダの幼稚園や小学校ではよく使われていましたが、日本でもここ15年ほどで、英語をインプットする効果的な手法としてすっかり定着しました。
覚えたい英語をリズムにのせ、アクセントを強調して発音することで、日本人の苦手な弱母音も難なく言えるようになり、覚えやすく楽しい雰囲気が出るため、リピートしやすく、何度もリピートして聞いたり復唱したりできるため、記憶に残りやすくなります。歌同様、子ども達はリラックスした気持ちで取り組めるため、知らず知らずのうちに、文法や定型表現を覚えていくことができます。
また、歌がにがてな子どもたちや、高学年の生徒でかわいい歌を歌うのを嫌う年齢層でも、メロディがなく、リズムのみでできているチャンツには、抵抗なく取り組めるという利点もあります。

「子ども達は、忘れるのが普通」。ここからスタートすることが大切です。

「子どもは忘れるのが普通」と思ってカリキュラムをたててください。復習やスパイラルな学習なしに定着を図ることは難しいです。ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの「エビングハウスの忘却曲線」によると、

エビングハウスの忘却曲線

人は何かを学習した後、20分後には42%忘れる。
1時間後には56%忘れる。1日経過すると約4分の3(74%)を忘れる。
7日後77%忘れる。1ヶ月後には79%忘れる。
新しく習った英語は、その時にはわかっていても復習・復唱しなければ、次の日には2~3割しか覚えていない、ということになります。

忘れることを食い止めるためには「知識」としてインプットしたものを思考しながら体験することが効果的で、

  • 視聴覚に訴えて覚える:20%
  • グループ学習:50%
  • 体験する:75%
  • 人に教える:90%

の効果があるという報告もあります。
Learning Worldのテキストは、「日本で、週1度しかないレッスン」で、いかに効率的に習った英語を定着させ、「使える」までにするかを熟考した結果、毎月の4週目を復習に充てることを奨励した作りになっているほか、次の特徴を打ち出しています。

  1. レッスンプランに余裕(あそび)を持たせる!
    • 各ユニット:月4週のレッスン時間に対し、レッスンプランは3つで構成されています。4週目は先生方が生徒の理解度を見ながら復習及び拡張のレッスンと位置付けています。
    • 各テキスト:10ユニットで構成されており、1か月1unitを基本としています。
      1年12か月の残りの2か月は、復習または+α(絵本、フォニックス、書く指導等子ども達の年齢に合わせて)の時間に充てたり、テキストの習熟到達度の確認のために使います。
  2. 新出文や語彙を「増やす」ことよりも、「学習したもの」を定着し、「使える」ようになることを目的!
    全巻のテキストはスパイラルに少しずつ新学習事項を増やしていく構成です。
  3. 言語はまずリスニングから。

自宅でも英語を聞く機会を増やすために各テキストには「生徒用CD」のアタマ出しNo.を印刷しています。
習ったページの英語を自宅で聞き、練習し、次レッスンまでに復唱できるようになることを奨励しています。
(上の忘却曲線からも復習はなるべく早くおこなう方が効果は高く、一度聞いたら終わりではなく自分で復唱できるまで何度か聞くことを習慣づけることが重要です)

*「生徒用CDのリスニングホームワークを出すのは習慣づけるのに苦労したけれど、聴いてくるようになると定着率が目に見えてあがった」という報告を多数いただいています。生徒用CDを聞いてきた後には、必ず次週のレッスンで、復唱させてあげてください。

フォニックスだけでは読めるようにはならない、というご意見をいただくことがあります。「読める」ということを、どのように捉えていますか?

フォニックスとは、アルファベットの文字がもつ音と、つづりの結びつき(ルール)を知ることで、読む能力を高めるための手段です。フォニックスは知らない単語でもスペルを見て音読できるようになることを目的としています。
英語を母国語として日々使っている子ども達は、フォニックスで規則を学ぶ前に、すでに多くのことばを生活の中で習得していますが、日本の子ども達の場合は、限られた語彙しか学習していない、という大きな違いがあります。
フォニックス学習は、「ある程度の語彙を音声から習得した後、それらの既習語を使って教える」ことをお勧めしています。フォニックスの規則を教えるために、英単語を教えなければならないのは本末転倒で、フォニックスのルールを教えることにこだわりすぎないことが大切です。また、ある程度のルールを学習した後には、フォニックスのルールにしたがった物語や、少しまとまった英文を読むことも有効です。Click on Phonics Teacher’s Handbook には年間44週のカリキュラムが示されており、巻末にはフレーズはセンテンスカードと絵カードのcopiable sheetsも付いています。小学生の間にこれだけは学ばせておきたい、というルールのみ扱っていますので時間を取られすぎずにレッスンに組み込むことができるでしょう。
フォニックスで学ぶのは「音読」であり、いわゆる4技能(「聞く」「話す」「読む」「書く」)の「読む」スキルを上げるためには、単語や語句の意味を理解したり、内容を把握したり、情報をゲットするための指導が必要です。

幼稚園の年中、年長の初心者クラスに、ノートに大文字小文字を書かせていませんか?

子ども達の発達段階にもよりますが、大まかにいって、「書く」ことの開始は、アルファベットを正しく書き写すことから始まります。早期英語教育の流れをくんで、早く書かせることを目的とする向きも一部にあるようですが、幼稚園の年長クラスは書くことを取り入れる必要はありません。鉛筆を正しく持ち、適切な筆圧があり、文字を書くことに興味を持つ小学校 2年生以降でよいと考えています。
英語のレッスンで、小さい年齢の時にしっかりとおこなうべきはlistening とspeaking です。
指導者がカードやテキストで英語の文字を見て発音するうちにsight readingができるようになります。
アルファベットが4線上に正しく書けるようになれば、テキストの英語を書き写すことから始めてください。
テキスト準拠のワークブックは段階的にwriting が習得できるように構成されているのでそれを利用してもよいでしょう。
(幼児から長く習っている場合は2,3年でwriting に移行できる場合もあります)

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